車やバイクの場合は、多くの方がローンを使われると思います。
特に車が必須の地域では、社会人になると同時に車が必要なりますので、多くの方はローンのご経験があるのではないかと思います。
学生や社会人になりたての方は預貯金が少ないと考えられますので、なにか大きな金額のものが必要であれば、ローンとなることが多くなります。
リターンライダーなどある程度の年齢になれば、ある程度の預貯金もあることから、一括で買う方もおられると思いますが、住宅ローンや教育資金なので預貯金に余裕が無いよと言う方もおられるでしょうね。
ローンが良いのか?一括現金払いが良いのか?という問いの答えは、個人個人によって異なりますので、
自分がどちらが適切なのか判断する上のヒントとしてご参考になれば幸いです。
目次
■はじめに
ネットを検索すると、ローンを組んだほうが良いと記事が目立ちます。
なぜでしょうね?
よくよく見てみると、そのサイト側のメリットが見え隠れします。
本当にローンが良いのか中立の立場で検証してみたいと思います。
■ローンで借りた場合、金利手数料はどのくらいになるのか?
数字がいろいろ出てくるので、結論から言えば、支払利息は高くはないもののそこそこ利息は払うよってことです。
さて、金利手数料が安いところだと、1%台で借りられるようですが、実質的に金利負担がどのくらいになるのか注意しないといけません。
例えば、調べた時点での地元の地銀さんは、「実質金利1.4%」って書いてありますが、小さい字で、「別途保証料0.7%か2.6%が必要になります」って書いてあります!
もし、2.6%がプラスされると、金利負担は4%にもなってしまいます。
私はこの地銀さんからNinja250を買う時にお借りました。
その時は、0.7%の保証料でしたので、2.1%の金利でした。
今回は、金利3%と仮定します。
100万を金利3%で5年間で借りた場合の支払総額と利息ですが、
借入金:1,000,000円
返済総額:1,078,090円
支払利息総額:78,090円
1ヶ月の返済額は、17,968円となります。(ボーナスなし)
となります。
(元利均等返済)
支払利息ですが、78,090円だけ見ると高い気がします。(安いと思ってはいけないが)
1年あたりの支払利息は、15,618円です。
1ヶ月あたりは、1301.5円ですから、外食をちょっと我慢すれば良い金額とも言えるのかも知れません。
ただし、この条件で毎回バイクを買うのにローンを30年間使うと仮定すれば、約468,000円ですからちょっと大きな金額となりますね。
5年返済だと1ヶ月の返済額は、17,968円となります。
さらに、維持費や税金がかかりますから、バイクを買うということは、それなりに経費がかかるということを覚悟しておかないといけません。
バイクをローンで買うということは、車や家もローンの可能性は高く、合算するとかなりの金利を払っている可能性はありますからは、ローンを借りる際は、少しでも安く借りたいものです。
■ローンの計算には二通りある。元利均等返済と元金均等返済とは?
結論から言うと、「元利均等返済」のほうが支払い金額が多くなると言うことです。
つまり、借金は元金を早く減らさないとダメってことですね。
住宅ローンをご検討されている方は、この選択が何十万~何百万の違いとなりますが、住宅ローン減税のありなしなどでも違ってくるので、よく知ってから選択しましょう。
マイカーローンは、通常、「元利均等返済」に設定されます。
ただし、選べる場合もあります。
「元金均等返済」が選べるなら、そちらをを選択したようが良いと思います。
住宅ローンの場合は、どちらか選択できると思いますが、銀行さんは大抵の場合「「元利均等返済」で良いですよね?って言って来るのではないかと思います。
ちなみに「元金均等返済」は、「元金均等払い」や「元金均等方式」ともいわれます。
■「元金均等返済」とは
さて、「元金均等返済」とは、
「元金均等払い」は、名前の通り、「元金を均等に払っていきますよ」ってことです。
「元金」とは借りたお金です。
例えば、5万円を借りて、5年間で返したいとします。
「元金均等払い」の場合、まず、元金の5万円を5年間で割ります。
すると、1年間に1万円支払うってことになります。
そして、残っている元金に利息を計算して、支払額に上乗せします。
最初に年は、5万円に5%の利息がかかるので、利息は2500円です。
ですので、最初の年の支払いは、1万2500円です。
次の年は、元金が1万円減っていますので、元金4万円に利息がかかります。
つまり、2年目は、1万2000円の支払いとなります。
その次の年は、さらに元金が1万円減っていますので、元金3万円に利息がかかります。
つまり、3年目は、1万15000円の支払いとなります。
利息の合計は、7500円となります。
元金均等返済の場合の特徴は、最初が高くて、段々と支払額が少なくなっていくという特徴が
あります。
■「元利均等返済」とは
「元利均等返済」とは、「総支払額を支払回数で割って支払額を一定にする」というものです。
支払いには下記のニーズがあると思います。
・毎月の支払いを一定金額にしたい。
・元金均等払いは最初が支払いが高くなるので厳しい。
「元利均等返済」にすると、毎月、同じ金額の支払いになります。
おお、良いじゃないか!?
と思いがちですが、落とし穴があります。
それは、総支払額が「元金均等返済」より多くなるんです。
元金均等払いはちょっと複雑なのでここでは省略します。
ざっくりいうと、一定金額を支払うことを前提に最初に総支払額を計算しちゃいます。
するとどうなるかというと、元金均等返済よりは利息部分の支払いが多くなり、元金の支払いが少なくなります。
つまり、元金が減らない分、利息が多く取られるってことになります。
支払総額は57,742円 利息分は7,742円となります。
毎回の支払いは11,548円となります。
元金均等返済の利息は7500円でしたから、元利均等返済より242円多くなりました。
1回目
元金均等返済の場合、12,500円で、
元利均等返済の場合、11,548円で、1000円弱低いです。
しかし、最後には、
元金均等返済の場合、10500円で、
元利均等返済の場合、11,548円で、1000円弱低いです。
■ディーラーのローンは高い?
ディーラーのローンは銀行のなどのローンに比べ少し高いです。
なぜ高くなるかという話はいろいろあるので避けますが、ちょっと面倒なのですが手間を惜しまず銀行系のローンなどを比較して、安いところにしましょう。
■収支のバランス
当たり前ですが、ローンなど借金は大抵、必ず一定額を返さなければなりません。
つまり、定期的に収入があることが前提なので、収入が減れば、重くのしかかります。
公務員は別にして、特にボーナスがあることを前提にしていると、窮地に陥ることがあります。
某会社(察してください)では、業績が悪くなり、ボーナスが支払いが出来なくなりました。
住宅ローンで窮地に陥る人が出て、会社側が貸し出すことにし、貸したお金を月々の給与から引き落としするなんてことが行われました。
ボーナス払いをしなければよかったのではと思う方もいらっしゃると思いますが、会社は順調そのもので、その時は、まさか会社がそんな事態に陥るとは思わなかったんです。
災害も同じですが、万が一のことは考えておかなければいけませんね。
そう考えると、お金がないからお金をかりるんですが、まったく預貯金がない人や貯金ができ
ない人ががお金を借りるというのは相当なリスクがあることだと認識しないとですね。
収入や負債を記入する欄はあるんですが、預貯金額欄はないんですよね。
ローンを組む人は預貯金がないことが前提のようです。
そうなると、資産をたくさん持っているけど働いていない人はローンが借りられないということになりますね。
■貯金を待ってられん
1ヶ月16,667円を貯金していけば、5年間で100万円になります。
しかし、5年間も待ってられんというのが人の心情ではないでしょうか。
であれば、ローンを組むことは仕方ないにしても、貯金をすることを前提に使ったほうが良さそうです。
もし、少しも預貯金ができないようなら、バイクを買って遊んでいる場合ではないと思うので、あきらめ他方が良いでしょう。
急にお金が必要ってことも多々あります。もし、そういう状況でお金がないってなったら、どこからか借りるしかありません。
貸してくれる宛があれば良いのですが、そうでもないと、多重債務やローンが払えなくなる恐れが出てきます。
厳しい言い方になりますが、預貯金もできないのにバイクを買うのは本末転倒になってしまう可能性があると思います。
もし、同じ金額だけの預貯金ができるのであれば、5年後には借り換える場合でも、一括で買えることができます。半分の額でも10年後には一括で買えます。
その後も預貯金を同じように継続していけば、良いわけです。
■生活必需品なのか
生活必需品はローンを組んでも組まないでもお金がかかります。
例えば車。
私の地域は車が必須です。
もし無かったら、電車やバス若しくはタクシーなど他のものを使う必要があるので、どっちにしろお金がかかります。
家も同じです。
物は失う可能性があります。
生活必需品ではないものは我慢すればいいですが、生活必需品はそういうわけにはいきません。
こういった物は失うと別途お金がかかるようになったり、2重ローンになったりする恐れがあるので、預貯金がなければ、必ず保険をかけるようにする必要があります。
ただし、保険では対応できない部分も少なからずあるため、はやりある程度の預貯金することが大事かなと思います。
もし、バイクが無くなったら、精神的には痛いけど生活に支障がなければ良いのですが、
バイクが生活する上で必須で、預貯金もない、ローンを組んでいるのであれば、バイクが無くなると大惨事です。
保険や預貯金等カバーできるようにしておきたいですね。
■一括の場合の注意するべき点
預貯金がある場合は、どうすればいいのでしょうか?
金利を払いたくないからと一括で買う方もおられると思います。
仮にバイクが100万円とします。
預貯金が100万円ある場合は、確かに一括で変えるかも知れません。
しかし、その預貯金が全財産である場合、100万円のバイクを買ったら、預貯金が0になってしまい、急な出費など何かあった時に現金がない状態に陥ってしまいます。
現金がなければ、借りることになってしまいますから、元も子もありません。
特にご家族がいる場合、一般的には、給与の3ヶ月分以上の現金預貯金は持っておくほうが良いと言われています。
3ヶ月というのは、失業保険が出るまでの期間です。
今の時代、何があるかわかりません。
倒産、リストラもそうですが、災害や病気や怪我などもあります。
会社都合であれば、失業保険がすぐに出るのでいいのですが、自己都合の場合は、3ヶ月間かかります。
その間は生活できるように備えておきたいです。
また、バイクはリスクを伴いますから、働けない期間が出る可能性を考慮しておいたほうが良いですね。
ローンの支払利息をある意味保険料だと思って、預貯金を使わず、借りてしまうのも1つの手です。
手元に現金(預貯金)を残しておくことで、不測の事態でお金が必要になった場合に対応できるようにしておくと安心かと思います。
■自己破産
自己破産は借金が返せなくなった時の最終手段です。
官報ってご存知でしょうか?
ざっくりいうと、裁判所が出している新聞みたいなものです。(かなりざっくりです)
何が載っているかと言うと、「こんな法律が施行された」とか「株式会社の決算」とか国民に告知しなければならないことが官報に載ります。
で、自己破産をすると、この官報にお名前、住所などが載ります。
毎日見る必要があった時があって、毎日見ていたんですが、とにかく毎日何百人という人が自己破産をしているのに驚きました。(法人とかも含まれます)
はじめから自己破産をしようと思っている人はほとんどいないと思いますので、やむにやまれずそうなってしまった人が多いということです。
きっと、まさか、自分がそうなるとは思っていなかったと思います。
自分も絶対そうならないかといえばわかりません。
今は良いかも知れませんが、何がどうなるかわからない時代ですからね。
自己破産は弁護士さんなどに頼めば比較的に簡単にすることができますが、その後10年間はいろいろと制約が出てきます。
借金はチャラにできるものの、ローン、クレジットカードが使えなくなったり、引っ越しには許可の申請が必要になったりとちょっとめんどくさいことになります。
クレジットカード使いすぎとかローンの使いすぎとかで、そうならないようにしたいものです。
■富の移転
少し余談ですが、お金を借りるとはどういうことでしょうか?
お金がある人がお金のない人に貸すことです。
誰でもわかることですね^^;
でも、タダで貸すことはないので、手数料がかかります。
仮に私が100万借りて、手数料として10万円を払うとします。
私が完済すると
貸した側は、110万円になります。
私は、10万円余計働かなくてはなりません。
貸した側は、特に働くこともなく、10万円ゲットできました。(厳密にはいろいろあるけど省略します)
つまり、100万円という資本を持っているが、労働をせずにゲットできたわけです。
ネットを検索するとローンを使うことを勧めるのか?
それは、手数料の10万円の一部が・・・ってことです。
資本主義とは、資本を持っている人が強いということです。
そして、資本を持っている人に富が集中しやすいということではないでしょうか?
逆に言うと、お金を借りるのはその逆で、手数料の分、お金が出ていくということです。
つまり、資本を持っている人に富(お金)が移転したとも言えます。
じゃあ、私達が資産を持てないのかと言うとそうではなく、少しずづでも良いから資産を持ったほうが良いのです。
そのあたりの話も深いんで、ツーリングやキャンプに行ったときにでも話しましょう~^^;
■結論
ローンは使っても使わなくても良いが、ローンを使うなら、ちょっとでも貯金を一緒に行う。
そして、最終的にはローンをなるべく使わないようにしていく又は早く完済することが大事ですね。
ローンを使うしかないと思っている人ほど、現金一括で払うぞって気持ちを持つことが、
現金一括しかないと思っている人ほど、ローンも検討してみることが、大事かなと思います。
というのも、ローンしかないと思っている人ほど、貯金がない可能性があるので、貯蓄を意識する事が大事ですし、
また、現金一括しかないと思っている人ほど、貯金があったり貯金が毎月できていたりする可能性があるので、ローンを使って、預貯金を手元に残しておくとか、貯金できている分を積立投信などの資産運用を考えてみてもいいと思います。
ローンと同じくらいの預貯金がある状態、つまり「実質無借金」が一番が安心ですね。
ではでは~
余談(無知の知)
お金に関して言えば、知っている人と知らない人では、段々と大きな差がつきます。
おそらく、頭がいいとか悪いとかではなく、知っているか知らないかということなんでしょうね。
逆に言うと、お金のことを知らないとお金を減らしてしまいますよということなのです。
それは難しい話ではなく身近なところでもあります。
例えば、自分の家計。自分の家計の収支も知らなければ、何にどのくらい払っているのか全く知らず、出費を抑えることすらできません。
お金がないない言っている人の家計を見てみたら、保険の割合が異常に多かったりしてたんです。貯金のつもりでしていたようですが、途中解約すると目減りするというもので、それなら普通に貯金したほうが良いです。
社会人になっていきなり生命保険に入るとか、クレジットカードの支払をリボ払いにしてしまうとか、宝くじをいっぱい買ってしまうとか、詐欺的な金融商品とか、いろいろと世の中にはトラップがあります。
私もへっぽこですから、知らないことがいっぱいあるので、日々、いろいろ勉強しなきゃいけないなと思うところです。
「無知の知」by ソクラテス
余談(賢い人)
私が思う「頭がいい」とか「賢い」人は、未来を見ている人のことを言うと思うのです。
長期的に物事を考えていないと、今日なんとかなればいいとか、今月なんとかなればいいとかすごく短いスパンで物事を見ています。
毎月給与を全部使っちゃう人が会社にもいます。給与日までキュウキュウ言っているのはちょっとどうなんか?と思っちゃいますが、まあ、全部使っちゃってもいいんですけど、お金の使い方が問題なんです。
お金も、長期的な視点でお金を使っているのか?、短期的な視点でお金を使っているのか?ということなんです。
私が思うに、長期的な視点でお金を使っていることを「投資」と言い、
短期的な視点でお金を使っているのを「ギャンブル」、「投機(とうき)」又は「浪費(ろうひ)」と言い、
生活に必要なお金をつかうことは「消費」と言うんだと思います。
教育にかかるお金を「教育投資」と行ったりするのですが、まさしく、長期的な視点でお金を使っているのです。
よく勉強しろって言われますが、社会人の勉強というのは、自分の将来をどうするべきなのかとかどうあるべきなのかとか豊かに生きていくためのはどうすればいいのかってことで、使えるか使えないのかわからないものを勉強することを言うのではないと思うんですね。
お金の話を中心にしましたが、時間についても同じことが言えます。
そう思うと、人生の折り返し地点をだいたい越えて来ましたからあまり浪費している時間はないのかもしれません。
会社においては、10年、30年、100年とか先を見て今を経営している会社とか、
人生においては、老後や死について考えて今を生きている人なんかは賢いなって思っちゃいます。
でも、自分の将来を考えるとしても、考えるのは寝る前くらいにしたほうがいいですよ。
あまりにも将来を考えると不安になってしまう恐れがあるので。
寝る前に将来のことを考え、明日する行動を決めるくらいのほうがいいと思います。
まあ、私は賢くないので、全然出来ていませんが(笑)
編集後記
偉そうな御託をいろいろ並べてしまい申し訳ございません。
一応、ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)でございますので、ちょっと思うところを語らせてもらいましたm(_ _)m
ちなみに私はビンボー人なので、いつまでたってもカブ乗りですw
ではでは~
コメント
おっとビックリ?⁉️
まのぴーさんですFPさんだったんですか?
なるほど~!
どうりで以前からやたらと数字に強い人だと思ってましたが、やはりただ者ではかった‼️
自分もバイクだけは今まで貯金が無かったので、全てローンですね?
といっても、小遣いの半分でローンを組んで支払いはローンが終わるまでボーナス払い無しで、ずーっと定額払いです。
もう心はとっくに何度も自己破産してますけど?
まぁ、一括かローンかは個人の懐具合によるところが左右するでしょうね~。
自分が賢者なら、間違いなく一括ですが、なんせ計画性が無いので?
コメントありがとうございます~
FPというお仕事ではないですが、FPへっぽこ級保持者です^^;
>もう心はとっくに何度も自己破産してますけど?
座布団1枚です(笑)
おっしゃる通り、一括かローンかは個人の懐具合によります。ただ、大事なことは、自分の人生を豊かに生きることで、そのためにうまくお金を使うことが重要です。大切な人生がお金に振り回されないように過度な借金は避けたいものですね^^